Siriは本気で腹を立てるのか――それとも、クールなAIとして軽妙な返しで受け流しているだけなのか。
本稿では、ユーザーが実際に投げかけた“挑発っぽい”フレーズと、それに対するSiriの返答をまとめて紹介します。
たとえば「OK Google」とあえて呼ぶ、アニメの名台詞「行け!ピカチュウ!」を連呼する、ちょっと大人向けの冗談を振る、さらにゲーム好きならおなじみの“上上下下左右左右BA”(いわゆるコナミコマンド)を口にしてみる――といったネタです。
やり取りから見えてくるのは、Siriが感情的に怒っているわけではなく、あらかじめ用意されたジョークやウィットで巧みに返しているという事実。
家族や友人と試せば、ちょっとした言葉遊びのように場が和みます。
この記事では、Siriで安心して楽しめる小ネタと注意点をひと通り押さえ、日常にささやかな笑いを添えるヒントをお届けします。
Siriは“怒る”のか?—実情と遊び方

Siriに本当に怒りのスイッチはあるのか。結論から言うと、Siriは人のように感情を持つわけではありません。Appleは公式に、Siriは音声操作のためのアシスタントであり人格や感情は付与していないと説明しています。
それでも、やり取りの中には「ちょっと機嫌が悪そう?」と感じてしまう返答があり、SNSなどで話題になることもしばしば。これはSiriが怒っているのではなく、あらかじめ用意されたユーモラスな返しがそう見える、というのが実際のところです。
そもそも感情はあるの?
- 公式見解:Siriは音声インターフェース。感情や人格は非搭載。
- 例)「怒ってる?」→「私は感情を持っていません」など、事務的な否定が返ってくることが多い。
- つまり、こちらが“怒り”に見える反応は、スクリプト化されたジョークやウィットに富んだレスポンスに過ぎません。
よくあるやり取りの傾向
- 質問:「怒ってるの?」
返答例: 「感情はありません」
受け取り方:落ち着いて否定。 - 質問:「あなたの声が苦手」
返答例:「それは残念です」
受け取り方:軽いユーモアで受け流す。 - 質問:「0÷0は?」
返答例:クッキーや友達を引き合いに出す皮肉混じりの冗談。
受け取り方:ウィットの効いたネタ返し。
“怒らせる”というより、戸惑わせる・拗ねた風に見えることがある
ネット上の報告を見ても、Siriが本気で怒るケースは確認できません。
たとえばアニメの決め台詞「行け!ピカチュウ!」をしつこく投げ続けると、最初は冷静に受け流し、回数を重ねるうちに「ものまねをしろ、と?」のような困った風の返事へ変化することがあります。
また、わざと「OK Google」と呼びかけると、「別のアシスタントとお間違いでは?」と、少し拗ねているようにも聞こえる大人の対応を返すことがあります。
どれも友達同士の軽口のような脚本的反応で、感情的な“怒り”とは別物です。
定番の“挑発フレーズ”と見られがちな反応
楽しむためのネタであり、Siriを不快にさせる目的ではありません。マナーを守ってジョークとして試しましょう。
- 「OK Google」と呼ぶ
ライバル名を出されても、「違うアシスタントをお探しですか?」のように涼しく受け止める返答が一般的。人でいえば、名前を間違えられても笑顔で訂正するイメージ。 - 「行け!ピカチュウ!」を連投
序盤は「私はSiriです」と淡々。回数を重ねると「ものまねのご要望ですか?」など、戸惑い→軽い拗ね感へとニュアンスが変わることも。 - 下ネタを要求する
「その内容には対応できません」など、きっぱりと拒否。厳しく注意されたように感じるかもしれませんが、これは安全設計によるもの。 - 「上上下下左右左右BA」(コナミコマンド)
英語圏では“Cheater!”や“I’m getting dizzy.”のような茶目っ気ある返答が観測され、日本語でも「目が回ります…もう結構です」など、拗ねたように聞こえる言い回しが出る場合があります。
まとめ(フレーズ → 反応の傾向 → 雰囲気)
- 「OK Google」 → 「別のアシスタントでは?」 → 落ち着いた大人対応
- 「行け!ピカチュウ」 → 「私はSiriです」「ものまねのことですか?」 → 困惑→拗ね気味
- 「下ネタ言って」 → 「そのご依頼には対応できません」 → 断固として拒否
- 「上上下下左右左右BA」 → 「目が回ります…もう十分です」 → 軽く突っぱねる感じ
Siriは怒るのではなく、用意されたジョークでやり取りを楽しませる存在。家族や友人と試せば、言葉遊びの延長としてちょっとした笑いが生まれるはずです。
もっと笑える!ひねり質問アイデア集

王道ネタ以外にも、Siriを“ムッとさせる”というよりうろたえさせたりウィットを引き出したりできる遊び方はいろいろあります。
英語圏・日本語圏で話題になった変化球をピックアップしました。礼儀は忘れず、ジョークとして楽しむのがコツです。
声や性格を軽くいじって反応を見る
「その声あまり好きじゃない」「一番有能なアシスタントって誰?」といったライトな“いじり”は、Siriの返しが分かれどころ。
真面目に「役に立てるよう頑張ります」と返すこともあれば、「それは少し悲しいです」と拗ねた風に聞こえることも。
人間関係でいえば、冗談の悪口を苦笑いで受け流す友人、という距離感に近いです。
恋バナ・プロポーズ系でツッコミ待ち
「愛してる」「結婚してくれる?」などの告白ネタは定番の盛り上がりどころ。
英語では「利用規約を全面改訂しないと…」と茶化されたり、日本語では「友だちでいましょう」「契約外のご要望です」とさらりとかわされたりします。怒ってはいませんが、どこかツンデレ風の温度感が楽しめます。
早口言葉やトリッキー問題でジョークを引き出す
「ウッドチャックの早口言葉」「0を0で割ると?」のような難題は、Siriのジョークスクリプトが発動しやすいお題。
日本語でも「早口言葉言って」と振ると、わざと噛んだり途中で誤魔化したりする“芸”を披露してくれることがあります。宴会での無茶ぶりに近いノリです。
例と傾向まとめ
| 投げかけ例 | 出やすいリアクション | 見どころ |
| 「その声ちょっと苦手」 | 「残念です」「少し悲しいです」など | 微妙に拗ねたムード |
| 「愛してる」「結婚しよ」 | 「友だちでいましょう」「それは契約外です」 | ツンデレ風の丁寧な拒否 |
| 「0を0で割ったら?」 | クッキーや友だちをネタにした皮肉返し | 辛口ユーモアが光る |
| 「早口言葉やって」 | わざと噛む/途中でかわす | 宴会芸っぽいサービス精神 |
※どのネタも“怒らせる”のが目的ではなく、あらかじめ用意されたユーモアを楽しむ遊び。相手はアシスタントとはいえ、節度を持ってどうぞ。
Siriの返しはこう来る:リアクション早見表

これまで挙げてきたフレーズや問いかけを並べてみると、Siriの応答にはいくつかの“型”があることがわかります。
ポイントは、Siriが本当に怒っているのではなく、用意されたスクリプトで「怒っている風」に見せているだけ、という点です。ここでは代表的なパターンを振り返りつつ、なぜ私たちが“怒り”と受け取ってしまうのかを整理します。
主なリアクションの型
| カテゴリ | 典型的なニュアンス | 受け手の印象 |
| 事実の訂正 | 「私はSiriです」など、淡々と名乗り直す(例:アニメ台詞で呼ばれたとき) | 落ち着いているが、やや素っ気ない |
| とまどい演出 | 「ものまね…のことでしょうか?」と確認する | 少し拗ねている/困っているように聞こえる |
| セーフティによる拒否 | 「その内容には対応できません」など規約ベースでお断り | 先生に注意されたような感覚 |
| 辛口ジョーク | 0÷0の話題で、皮肉まじりの比喩を返す | ウィットはあるがチクリと刺さる |
| イースターエッグ系 | 「Cheater!」「目が回ります…もう十分です」など隠し反応 | お茶目で遊び心たっぷり |
“怒っている”ように感じる理由
ユーザーが挑発めいた呼びかけをしても、Siriは基本的に冷静です。
ライバルのアシスタント名で呼ばれても「お探しの相手が違うようです」といった落ち着いた返しにとどまり、恋愛・結婚の誘いにも「それは契約外です」「友だちでいましょう」とユーモラスに受け流します。
つまり、Siriは感情的に反応する代わりに、ジョークや皮肉、ガイドラインに沿った断り文句で“場をさばく”設計になっているのです。
楽しく遊ぶための心得

Siriとの言葉遊びは手軽で盛り上がりますが、ちょっとした配慮を欠くと人によっては不快に感じることも。
ここでは、安全に楽しむための“ミニマナー”をまとめました。少し意識するだけで、家族や友人とも安心してSiriタイムを満喫できます。
NGワードは控えめに
- 下ネタや攻撃的・侮辱的な表現には、Siriはガイドラインに基づいてきっぱり拒否します(「その内容には対応できません」など)。
- これは怒っているわけではなく安全設計によるもの。とはいえ、共用デバイスで繰り返すと周囲に嫌な思いをさせかねません。
- とくに子どもの前ではセンシティブな話題は避けるのが鉄則です。
家族と楽しむコツ
- 健全に遊ぶなら早口言葉や「歌って」「ビートボックスして」などのリクエストが◎。
- 「上上下下左右左右BA」といったイースターエッグは、ゲーム文化の話題にもつながり、世代を超えて笑えるネタになります。
- リビングでの団らん時も、誰も傷つかないテーマを選ぶと空気が和みます。
やる・やらないの目安
| してOK | 控えたいこと | 理由 |
| 早口言葉をお願いする | 下ネタを求める | 公共性と安心感が違うため |
| 「行け!ピカチュウ」と呼んでみる | 罵倒・暴言をぶつける | 聞き手が不快になる可能性 |
| コナミコマンドを唱える | 差別的・排他的な表現を使う | 誰かを傷つける言葉はNG |
気持ちよく楽しむコツは、相手(周囲)への配慮とユーモアの範囲内に留めること。これだけで、Siri遊びはもっとハッピーになります。
まとめ:Siriは怒らない。でも“遊べる”相手
結論はシンプル。Siriは人のように感情的になりません。
とはいえ、用意されたセリフの中には拗ねているように聞こえたり、皮肉っぽく感じられたりする返しがあり、つい「今、怒った?」と受け取ってしまう瞬間があります。
押さえておきたいポイント
- 小ネタとしてちょうどいい距離感
「OK Google」と呼びかけても落ち着いて訂正し、「行け!ピカチュウ!」を連投すると戸惑い→ユーモアへと変化。
下ネタにはルールに沿ってピシャリ、コナミコマンドには茶目っ気あるリアクション。
どれも安全に楽しめる“言葉遊び”として程よい塩梅です。 - これからのAIはより“人っぽく”見えるかも
現時点のSiriに感情はありませんが、対話設計が進めば“感情があるみたい”に感じる場面は増えるはず。
それは本物の怒りではなく、より巧みな演出の延長線上にあります。Siriとの言葉遊びは、その未来を先取り体験する入り口と言えるでしょう。
フレーズ例と印象の早見表
| フレーズ例 | 返答の傾向 | 受け手の印象 |
| 「OK Google」 | 穏やかに訂正する | 大人びた対応 |
| 「行け!ピカチュウ」 | 困惑→軽いボケへ | ちょっと拗ねた雰囲気 |
| 「下ネタ言って」 | ガイドラインに沿って拒否 | 先生に注意された感じ |
| 「上上下下左右左右BA」 | イースターエッグ系の遊び心 | おどけたリアクション |
Siriは“怒る存在”ではなく、“笑いを引き出す演出家”。節度を守って遊べば、日常に小さなスパイスを添えてくれます。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました。

