秋葉まつりは、愛知県知立市にある知立神社で毎年秋に行われる、火の安全や家内安全を祈願する歴史ある伝統行事です。
その始まりは江戸時代、当時の大火をきっかけに火防（ひぶせ）の神様を遠州からお迎えしたことにあります。
以降、地域の人々が火事から街を守る願いを込めて受け継いできたお祭りで、今では地元住民だけでなく、県外や海外から訪れる観光客も多く、秋の風物詩として親しまれています。
中でも一番の見どころは、夜に行われる勇壮な「手筒花火」。
太く長い竹筒に火薬を詰め、抱えたまま勢いよく火花を噴き上げる姿は圧巻で、炎が7メートルを超えて立ち上がる様子は見る人の心を震わせます。
火花の熱気や轟音、竹筒を握る担ぎ手の真剣な表情まで間近に感じられるのが、この祭りならではの魅力です。
さらに、昼間には「玉箱練り歩き」と呼ばれる行事が行われ、市内6町の若衆が威勢のいい掛け声や長持唄を響かせながら玉箱を担ぎ、町中を練り歩きます。
その姿は地域の誇りと絆を象徴しており、沿道からの声援や笑顔に包まれながら、町全体が一体となって活気づきます。
秋葉まつり2025の開催日程とスケジュール
2025年9月21日（日）に開催されます。この一日に、知立市全体が祭りの熱気と笑顔に包まれます。
昼の部（玉箱練り歩き）
午前から午後にかけて、市内6町の若衆たちが、色鮮やかな装束を身にまとい、玉箱を肩に担いで堂々と町内を練り歩きます。
行進のリズムに合わせて響く長持唄は、地域に受け継がれてきた独特の節回しで、耳にすると胸が熱くなるほど。沿道では地元の人々や観光客が拍手や声援を送り、子どもたちも笑顔で手を振ります。
威勢の良い掛け声と太鼓の音が町中にこだまし、まるで町全体が舞台になったような高揚感が広がります。
時折、担ぎ手と観客の間で交わされる温かなやり取りも、この行事ならではの魅力です。
夜の部（手筒花火・乱玉花火奉納）
日が暮れると、空気が一変します。
知立神社の境内に多くの人々が集まり、静かな緊張感の中、手筒花火や乱玉花火、仕掛け花火の奉納が始まります。
竹筒から吹き上がる炎と火花は夜空を赤く染め、その熱気と轟音が観客の体全体に響き渡ります。
乱玉花火では、一気に弾ける光がまるで流れ星のように広がり、境内全体を包み込みます。
歓声と拍手が絶え間なく続き、その場にいる全員が一体感に包まれる瞬間です。
時間
夜の花火奉納は19:00～21:00の予定で行われます。開始から終了までの2時間は、どの瞬間も見逃せない迫力と美しさが続きます。
荒天時の対応
荒天や安全が確保できない場合は、中止や内容変更が行われ、その情報は知立観光協会公式サイトで発表されます。訪れる前には必ず最新情報を確認しましょう。
昼と夜では演出も雰囲気もまったく異なります。昼の華やかで温かな空気と、夜の迫力ある炎と光の競演、その両方を味わえるのが秋葉まつり最大の魅力です。
秋葉まつりの会場・アクセス方法
- 会場：知立神社（愛知県知立市西町神田12）
- 最寄駅：名鉄「知立駅」から徒歩約12分。駅から神社までの道のりは、商店や住宅が並ぶ落ち着いた通りを通り、信号や横断歩道も整備されているため、安心して歩くことができます。
初めて訪れる方や小さなお子さん、高齢の方でも無理なく移動できるルートです。 - 車利用：会場周辺は祭り当日に交通規制がかかり、特に夕方以降は周辺道路が大変混雑します。
有料駐車場もすぐに満車になる傾向があるため、早めの到着か、少し離れたエリアの駐車場を利用して徒歩または自転車でアクセスする方法が安心です。
おすすめアクセス
最もスムーズなのは公共交通機関の利用です。
名鉄名古屋本線や三河線を利用すれば、知立駅から徒歩圏内で到着でき、渋滞や駐車場探しの心配もありません。
特に夜の花火終了後は駅までの帰路が混雑するため、事前に帰りの時間やルートを確認しておくと安心です。
駅から会場まではほぼ平坦で、道幅も広く歩きやすいルートです。
途中にはコンビニやカフェもあり、軽く休憩したり飲み物を購入したりできるので、初めての方でも不安なく移動できます。
駐車場情報と混雑回避のコツ
専用駐車場の有無と周辺事情
会場に専用駐車場はありません。
そのため、車で訪れる場合は、知立駅周辺や市役所近くに点在する有料駐車場を利用する形になります。これらの駐車場は立地や料金、収容台数が異なるため、事前に確認しておくと安心です。
周辺の主な駐車場と特徴
- 知立駅北駐車場（徒歩6〜9分、最大700円）：駅北口からすぐでアクセスしやすく、料金も比較的安め。短時間利用にも向いています。
- リリオ・パーキング（徒歩7〜10分、最大1,000円、台数多め）：大型商業施設併設で、収容台数が多く停めやすいのが魅力。買い物や食事にも便利です。
- 駅前第5駐車場（徒歩8〜12分、最大800円）：駅前立地で利便性が高く、夜間でも比較的利用しやすい環境です。
混雑回避のポイント
祭り当日は夕方以降に特に混雑が集中します。混雑を避けたい場合は、午後の早めの時間帯に到着して駐車場を確保するのがおすすめです。また、駐車場予約サービス（akippa・特P）を利用すれば、事前に場所を押さえて安心して来場できます。
さらに、少し離れた駐車場に停めて徒歩や自転車で移動する方法も、渋滞回避に有効です。
秋葉まつりの花火情報
秋葉まつりでは、一般的に想像される空高く打ち上がる花火とは異なり、観客の目の前で繰り広げられる迫力満点の「手筒花火」が主役です。
間近で見る花火の熱気や火花の勢いは、映像や写真では伝えきれない迫力があり、その場でしか味わえない臨場感を楽しめます。
手筒花火
大きな竹筒の中に詰められた火薬が一気に燃え上がり、抱えたまま噴き上げる火柱はまさに圧巻。
炎の高さは7メートルを超えることもあり、その熱気と轟音が観客の体にまで響きます。担ぎ手の勇ましい表情や、火花を浴びながらも堂々と構える姿は、この祭りならではの見どころです。
乱玉花火
1台につき約200発の玉が一斉に放たれる豪快な花火です。連続して弾ける光と音が境内を包み込み、観客から歓声が上がります。夜空に散らばる無数の光は、まるで流星群のように幻想的です。
仕掛け花火
地上で行われる花火の演出で、文字や模様を描き出したり、色鮮やかな光のカーテンを作り出したりします。打ち上げでは味わえない近距離の華やかさが魅力で、手筒花火や乱玉花火と組み合わさることで、祭り全体の演出がさらに引き立ちます。
夜空を見上げるだけの花火とは違い、秋葉まつりの花火は観客がその熱と音を全身で感じられるのが特徴です。この距離感と迫力が、毎年多くの人々を魅了し続けています。
有料席や観覧席情報
有料席や観覧席情報の詳細
秋葉まつりでは、有料席の設定はありません。そのため、見やすい場所を確保するためには早めの行動が重要です。特に夜の手筒花火は多くの人が集まるため、場所取りは日が暮れる前から始めると安心です。
おすすめ観覧スポット
- 境内外の道路沿い：花火の迫力を間近に感じられ、臨場感抜群。立ち見になる場合が多いため、長時間観覧する場合は簡易イスや敷物があると快適です。
- 少し離れた路地：混雑を避けながらも花火全体を見渡せます。写真撮影や動画撮影にも適しており、ゆったり観覧したい方におすすめです。
- 公園や広場：視界が開け、火の粉が飛びにくいので小さなお子さん連れにも安心。ベビーカーやレジャーシートを広げて観覧できます。
小さいお子さん連れの方へ
火の粉が直接届かない距離からの観覧が安全です。また、音に敏感なお子さんには耳栓やイヤーマフを用意すると安心して楽しめます。
穴場観覧スポット
境内外の外周道路
境内をぐるりと囲む外周道路は、花火の迫力を至近距離で感じられるスポットです。担ぎ手の表情や火花の散り方まで間近に見ることができ、臨場感は抜群です。
ただし火の粉が飛んでくることもあるため、綿素材の服や帽子などの防護対策をしておくと安心です。
少し離れた路地
混雑を避けたい方におすすめなのが、境内から少し離れた路地からの観覧です。
人の流れが比較的少なく、視界を遮るものが少ないため、全体の花火や会場の様子を落ち着いて見ることができます。三脚を使った写真撮影や動画撮影にも向いています。
知立公園
遠景から花火をゆったりと鑑賞したい方には、知立公園がぴったりです。境内の喧騒から離れているため静かで、家族や友人と会話を楽しみながら落ち着いた雰囲気で花火を眺められます。高台からは会場全体が見渡せ、夜景と花火のコントラストも魅力です。
これらのスポットは、混雑が苦手な方や写真・動画撮影を楽しみたい方に特におすすめです。それぞれの特徴を踏まえて、自分に合った観覧場所を選びましょう。
秋葉まつりの見どころ
昼の玉箱練り歩き
掛け声と長持唄が響き渡る中、市内の若衆が玉箱を肩に担ぎ町中を練り歩く様子は圧巻です。
沿道の観客と担ぎ手とのやり取りや、掛け声と太鼓の音が一体となって生み出す熱気は、この瞬間ならではの醍醐味です。
家々の軒先から手を振る子どもや、高齢の方々の笑顔も印象的で、地域の絆を強く感じられます。
夜の手筒花火奉納
日が暮れると、境内は炎と火花に包まれます。
竹筒から勢いよく噴き上がる火柱は、夜空を赤く染め、観客を圧倒します。熱気と轟音が全身に響き、担ぎ手の表情や姿勢からは覚悟と誇りが伝わってきます。間近で見るその迫力は、他では味わえない特別な体験です。
乱玉200発
一斉に弾ける約200発の乱玉花火は、境内全体を光と音で包み込みます。
連続で炸裂する玉の輝きは、まるで流星群のような幻想的な光景を生み出します。歓声や拍手が響き渡る中、その瞬間にしか見られない迫力と美しさが観客の記憶に刻まれます。
屋台とグルメ情報
屋台とグルメ情報の魅力
祭り当日になると、境内周辺には所狭しと色とりどりの屋台が並び、辺り一帯に香ばしい匂いや甘い香りが漂います。
たこ焼き、焼きそば、かき氷などの定番グルメはもちろんのこと、地元ならではの郷土料理や、季節の食材を使った限定メニューも多数登場します。
例えば、地元産の野菜を使った串焼きや、ここでしか味わえない特製ダレの唐揚げなど、食べ歩きの楽しみも盛りだくさんです。
屋台の灯りと人々の賑わいが作り出す独特の雰囲気の中で味わうグルメは、いつも以上に美味しく感じられ、まさに祭りの醍醐味のひとつとなります。
周辺観光スポット
知立公園
花しょうぶや桜の名所として知られる知立公園は、四季折々の景色が楽しめる癒しのスポットです。
特に春の桜や初夏の花しょうぶは見事で、散策しながら季節の移ろいを感じられます。ベンチや遊歩道も整備されており、のんびり過ごしたい方にぴったりです。
刈谷ハイウェイオアシス
観覧車や温泉施設、グルメコーナーが揃う複合施設で、家族連れやカップルに人気の立ち寄りスポットです。観覧車からは三河湾や周辺の街並みが一望でき、夜景もおすすめ。温泉で旅の疲れを癒したり、地元名物のグルメを味わったりと、多彩な楽しみ方が可能です。
八橋かきつばた園
季節の花を楽しめる八橋かきつばた園は、特に5月中旬から下旬に見頃を迎えるかきつばたが有名です。紫色の花が一面に咲き誇る光景は圧巻で、写真撮影にも最適。園内の散策路を歩けば、自然の美しさに包まれながら穏やかな時間を過ごせます。
祭り前後にこれらのスポットを巡れば、観光と祭りが一度に楽しめ、より充実した一日になります。
宿泊情報
東横ＩＮＮ名鉄知立駅前
駅から徒歩すぐの便利な立地で、朝食サービスも付いており、ビジネス・観光どちらの利用にも適しています。客室はシンプルで清潔、女性一人でも安心して宿泊できる環境が整っています。
ホテルクラウンパレス知立
充実した館内設備が魅力のフルサービスホテル。広めの客室、レストラン、会議室、宴会場など多用途に対応可能です。特にレストランの料理は評判が高く、ゆったりとした滞在を求める方におすすめです。
アイリスイン知立
リーズナブルながら清潔感のあるビジネスホテルで、必要な設備がコンパクトに整っています。価格を抑えつつ快適に過ごしたい方や短期滞在にぴったりです。
人気日程はすぐに満室となるため、祭りの日程が決まったらできるだけ早めに予約することをおすすめします。
安全対策と持ち物
火の粉対策
手筒花火は間近で観覧できるため、火の粉が飛んでくる可能性があります。
化繊よりも燃えにくい綿素材の服を着用し、帽子やタオルで頭や首を保護しましょう。タオルは首に巻くことで火の粉や熱から肌を守るだけでなく、汗拭きにも役立ちます。
混雑対策
祭り当日は非常に多くの来場者で賑わい、移動もゆっくりになります。長時間歩いても疲れにくい歩きやすい靴を選び、こまめな水分補給で熱中症を防ぎましょう。
飲み物は持参すると、混雑の中でも安心です。
小さな子ども連れの安全対策
大きな音や火の粉は小さなお子さんにとって刺激が強い場合があります。耳栓やイヤーマフを用意すると音の負担を軽減できます。また、ベビーカー用カバーは火の粉や風よけにもなり、快適な観覧環境を保てます。
秋葉まつりの基本情報まとめ
- 開催日：2025年9月21日（日）
- 時間：
- 昼の部（玉箱練り歩き）：おおよそ10:00〜15:00頃
- 夜の部（花火奉納）：19:00〜21:00
- 会場：知立神社（愛知県知立市西町神田12）
- 問い合わせ：知立観光協会
- 公式サイト：知立観光ナビ
まとめ｜秋葉まつりを安全・快適に楽しむために
秋葉まつりをより楽しむために
秋葉まつりは、迫力ある手筒花火と、訪れる人々を包み込むような地元の温かさを同時に味わえる特別なお祭りです。
事前にアクセス方法や駐車場の場所、混雑予想などをしっかり調べておけば、当日はスムーズに移動でき、慌ただしさを感じることなく楽しめます。
さらに、火の粉対策や服装、飲み物の準備など安全面への配慮も忘れないことで、安心感がぐっと高まり、花火や祭りの雰囲気に集中できます。
目の前で立ち上がる炎の柱や響き渡る掛け声、屋台の香りや人々の笑顔を、ぜひ五感すべてで感じながら、心に残る秋の夜を満喫してください。
