2024年9月5日時点で、SNS上では＋1(844)番号からの着信に関する複数の報告がされています。
この番号は以前、NTTファイナンスの名を借りた着信があったことで知られていますが、現在、どの国からか、また他にどのような詐欺事例が報告されているのでしょうか？
この記事では、＋1(844)番号からの着信がどの国から来ているのか、また、NTTファイナンス以外でどのような詐欺の可能性があるのかを探ります。
＋1(844)の発信元を追跡
SNSでの情報によれば、＋1(844)からの着信には以下のような報告があります。
・中国語で入国管理局の職員を装った案内が流れる
・インターネットホットラインセンターを装い「クレジットカードの未払いがある」と伝える留守番電話
・NTTファイナンスの名を騙る自動音声
特に、NTTファイナンスを装った自動音声による着信が多く報告されていますが、他にも上記のようなケースが確認されています。
＋1(844)からの着信、詐欺の可能性について
最終的に、＋1(844)番号からの着信は詐欺行為である可能性が高いと見られます。
これは、上述した機関から詐欺に関する警告が多く出されているためです。
以下で、各警告について詳述します。
NTTファイナンスに関する不審な着信の警告
NTTファイナンスの公式サイトには、以下の警告が掲載されています。
・国際電話からの着信で、NTTファイナンスを名乗る自動音声ガイダンスが増えている
・NTTファイナンスは、契約内容の通知やサービス停止の警告を自動音声で行うことはない
・詳細情報は宮崎県警のサイトで公開されているため、確認が必要です。
<事例1>国際電話からの不審な着信に注意！自動音声ガイダンスを用いた「NTTファイナンス」を装う詐欺が増えています。突然のサービス停止を伝える自動音声による着信には応じないようご注意ください。
出入国在留管理庁からの警告｜不審な電話にご注意ください
出入国在留管理庁の公式ホームページでは、出入国在留管理庁や各地方出入国在留管理局の名を騙る詐欺的な電話に対する注意喚起が行われています。
以下は詐欺と疑われる電話の一例です。
- 入国管理局を装って、知人の外国人が入国手数料の支払いを求めるケース
- 中国語の自動音声で、パスポートが偽造されて出入国が不可能になったと主張し、入管に来るよう要求するケース
- 入国管理局を装って、帰国のための費用を支払うよう要求するケース
- 日本語で「パスポートに異常が見つかったため、身柄を拘束する」と脅迫し、保釈金の支払いを要求するケース
これらの電話は相談事例として多数報告されていますが、出入国在留管理庁の職員が電話で金銭を要求することはありません。
そのため、＋1(844)からの電話が詐欺である可能性が非常に高いです。
出入国在留管理庁から｜怪しい通話に警戒を
出入国在留管理庁のホームページでは、以下の事例が紹介されています。
- 知人の外国人が空港で入国審査に足止めされており、入国手数料を要求する電話が入管職員を名乗る者からあった。
- 中国語の自動音声や片言の日本語で「パスポートやビザが不正使用されたため、出入国ができない」と主張し、入管への来訪を求める電話があった。
- 片言の日本語で「帰国のための費用を支払うよう」と言って口座振込を求める電話があった。
- 日本語や中国語で「パスポートに異常があり、身柄を連行する」と言って保釈金を要求する電話があった。
これらの事例は詐欺の可能性があるため、注意が必要です。
インターネットホットラインセンターからの警告｜偽装電話にご注意
インターネットホットラインセンターは、職員を装った詐欺的な通話に対して警告を発しています。
主な内容は以下の通りです。
- 職員を装い、金銭を詐取する試みが確認されています。
- 通話中に「警察署へ転送する」と言う事例も報告されています。
- インターネットホットラインセンターは、個人に直接電話をかけることはありません。
そのため、＋1(844)からの電話が詐欺である可能性が高いとされています。
以下はインターネットホットラインセンターから報告された不審な電話の一例です。
「お使いの携帯電話に異常が発生」という不審電話について
2024年9月現在、+1(844)からの自動音声による「あなたの携帯電話に異常が発生しました」という通話が報告されています。
SNS上の報告によると、以下の特徴があります。
- 自動音声が「携帯電話の回線を停止します」と警告する。
- 「詳細を知りたければ1を押すように」と指示する。
この通話はNTTドコモを装った詐欺であるとの情報があります。
これらの通話は以前から詐欺の報告がありますので、警戒が必要です。
読売新聞では、これに類似した特殊詐欺の事例が紹介されています。
「NTTドコモです。お客様の携帯は本日から使用停止となります。詳しくは1を押してください」という案内があり、1を押すと犯人とつながることがあります。
その後、未納料金の支払いを求めるなどの詐欺が発生する可能性があると報じられています。
＋1(844)はどの国の電話番号か
＋1(844)で始まる番号がどの国に属するかを確認するため、auの公式サイトにある国際電話番号リストを調査した結果、この番号はアメリカ合衆国に対応する国番号「1」を含んでいることがわかりました。
しかし、現在の技術を使えば、特定のソフトウェアやアプリにより発信者番号を偽装することができるため、電話番号が示す国籍を特定することは常に意味があるわけではありません。
神戸大学の情報通信工学専門家、森井昌克教授は、情報セキュリティについての深い知見を持ち、読売新聞オンラインで次のように述べています。
インターネットや特定のプログラムを使用することで、表示される電話番号を自由に変更できるため、電話業者を介さない通信は容易には遮断できず、根本的な解決策を見つけるのは難しいとのことです。また、表示された番号だけで相手を信用することは危険だと警告しています。
このように、ディスプレイに表示される番号が偽装可能であるため、アメリカの国番号が表示されていても、その通話が実際にアメリカからのものであるとは限りません。
また、この技術により電話の安全性を完全に保証することは困難です。
＋1(844)番号からの着信への対処法
＋1(844)からの電話番号は詐欺の可能性が高いとされています。
日本に居住している方々は、海外に友人や仕事の関係者がいない限り、国際電話を受ける機会が少ないため、以下の対応を推奨します。
- 国際電話や非通知番号からの着信は、基本的に無視すること。
- 電話に出てしまった場合は、すぐに切断すること。
- 国際通話料が高額になるため、かかってきた電話には折り返しを行わないこと。
また、海外からの着信をブロックする方法も有効です。
携帯キャリアや使用している機種に応じて、特定の設定やアプリを使用してブロックが可能です。
たとえば、auでは「迷惑メッセージ・電話ブロック」アプリを利用して、2021年2月8日からAndroidの対象機種で海外からの着信をブロックする機能が追加されました。
この機能を活用することで、不審な国際電話からの迷惑通話を未然に防ぐことができます。
iPhoneユーザーの場合、不明な発信者からの着信を消音に設定することができます。
この設定を有効にすると、初めての着信者は自動的に留守電に転送され、着信履歴には記録されません。
【iPhoneでの設定方法】
- 「設定」アプリを開く。
- 「電話」を選択。
- 「不明な発信者を消音」を選ぶ。
- 「不明な発信者を消音」をオンに設定。
まとめ
本記事では、＋1(844)からの着信の背後にあるリスクと、それを避けるための具体的な対策について説明しました。
これらの情報が役立つことを願っています。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
